Huayna Potosi, 6088m
11/4〜11/7、3泊4日でボリビアのワイナポトシに登ってきた。
高度順応も問題なくできていれば、1泊2日でも登れる山だが、次に登るコンドリリが少しテクニカルらしいので、雪上訓練を多めに行うことにした。
（↑ベースキャンプからのワイナポトシ）
氷河までは歩いて1時間弱。
慣れないプラスチックブーツで歩くのは本当に苦痛だった。
けど氷河を見たらかっこよすぎてすごく興奮した。
氷河の壮大さに圧倒される。人がちっちゃい。
ピッケルは日本でもほとんど使ったことがないからこの機会に触れてよかった。
少し歩く練習をしてトップロープ。
久しぶりに壁的なものを登るからめっちゃワクワクした。
でも、予想以上に難しくてかなりてこずった。壁とは違う！腕がパンパン！
たった10メートルほど登るのにすごい時間がかかったけど、2回目はかなりスムーズに出来た。
何とか2回とも完登できた。
今回の登山中のご飯は全部ガイドが作ってくれる。
毎回美味しくて、ボリュームもあり過ぎて、ずっと食べてた。
2日目はザイルを結んでの歩行訓練と、懸垂下降、もう一度トップロープを行った。
ガイドのIrineoイリネオが歩くの速すぎてすごく疲れた上に、昨日よりもかぶってる壁をトップロープしたので、かなりふらふらだった。
でも、アイスクライミング本当に面白い！
3日目はベースキャンプ（約4700m）の上のハイキャンプ（5130m）まで上がった。
イリネオは掛け持ちでもう1グループ私たちの次の日に登頂するらしくて、今日はお昼過ぎからそのグループのアイスクライミング訓練をするとのこと。
先に2人でハイキャンプまで行っといて、訓練が終わったら行くから、って。
日本ならあり得んけど、まぁただ登るだけなので仕方ないか。。。
途中で入山料？20ボリ払ってゆっくり登る。
約2時間くらいでハイハイキャンプに到着。
ゆっくりお茶を飲んで他のグループとくつろいでたらイリネオも到着した。
中はこんな感じで、かなり快適な山小屋だった。
ドイツ人のHeikoが高山病予防にガイドからパパス？パポス？っていう乾燥した植物をもらってた。（そのガイドに聞くたびに名前が変わってたから正しい名前がわからない）
臭かった。本当に効くんだろうか。。。
夕方18時就寝で0時に起床だったが、全然寝られなくて多分2時間程度しか寝れなかった。
0時に起床し、用意を済ませ、1時15分くらいに出発。
外はすごく寒かったが、風も弱く、歩いていると本当に暑かった。
ザイルはガイドのイリネオ、私、森さんの順に繋いだ。
登っていると『ぶっ』。
…くさっ！
イリネオが何発もおならこいてて、ただでさえ空気の薄い世界で強烈な臭いが風に乗ってやってくる。
空気中のおならの濃度50パーセント。笑
私は真後ろだったのでずっと気付いてたが、休憩してる時についに森さんも気付いた。
森さんがイリネオに臭いって言って、山の中腹で3人で爆笑。笑
ほんまに臭かったけど楽しかったからよし。笑
この日は私たちの他にあと3グループ登ってた。
でも、明らかに私たちのペースはかなり速い。
そろそろ休んで欲しいなって思ってもなかなか止まってくれなくて、気弱な日本人の私たちは休みたいということもできずイリネオのなすがままのペースで歩いた。
結局合計5回も休憩してくれなかった。と思う。
真っ暗な中ひたすら目の前の一歩だけに集中して登った。
空は満天の星で本当に空に近いところにいるんだなって実感した。
だんだんと空が明るくなってきた。
頂上が見える！朝日もすぐそこ！
最後の100メートル！
頂上は目の前だけど、最後の一踏ん張りが本気できつかった。
足もふらふらで、私はほとんどイリネオに引っ張られてた気がする。
やっとの思いで頂上に着いた時は本当に達成感でいっぱいだった！
5時45分くらいだった。他のグループはまだまだ下のほうにいた。（あんな歩くの速かったからこんな疲れたんじゃないのか）
でも、初めての6000メートル級の登頂！
本当に頂上からの景色は今までにないくらい輝いて見えた！ヤッホー！（叫ぶの忘れた。私の日課が…）
登頂して直ぐ、太陽が顔を出した。
きっとイリネオはこの景色を私たちに見せたくて速く登ったんだ。（と思おう。）
イリネオ、muchos gracias！
10分程して他のグループも頂上に着いた。
イリネオが写真撮ってくれるって言うからカメラ渡したら興味津々でむやみやたらに撮りまくってた。
特に何の印もないけど奥の所が頂上。
でも、9割はブレたりまとまりのない写真。笑
これがそんなおちゃめな、おならの強烈なイリネオです。
頂上での時間を満喫して下山。
本当に素晴らしい山です。登れてよかった！
途中、次のコンドリリの為のロープワークも少しした。
とりあえず、どこを見てもすごくいい景色ばかりで下山するのが惜しかった。
イリネオなかなか絵になるな〜
かっこいい！
↑の真ん中の奥に見える山はイリマニ。存在感すごくてかっこいいな〜
ちなみに下山もめっちゃ歩くの速くて睡眠不足と疲労とでふっらふら。
本当に気合だけで歩いてた。
6時過ぎに頂上を出発して7時半くらいにハイキャンプに着いた。
疲労困憊とは正にこの事を言うんだろう。って思った。
一回座るとなかなか立ち上がれなくて魂がどっかにぶっ飛んでた。
気合でハイキャンプに置いていた荷物をパッキングしてベースキャンプまで降りた。
ベースキャンプに着いたら雨が降ってきたから、イリネオはこの事を予想して早めに下山してくれたんだろう。（と思おう。）
ベースキャンプには9時半くらいに着いた。はや！
山小屋のちびっこのガイ（って自分で言ってたけど正しい名前はよくわからん。）が出迎えてくれて
ちょっと癒された。
ボリビアのちびっこはほんまに構って構ってって絡んでくるからほんまに可愛い。すぐ怒るしすぐ泣くけど。笑
しばらくしたら、一緒に登ってた他のグループのHeikoとJoseもベースキャンプに降りてきた。
Heikoはリマからチャリでアルゼンチンまで行くらしい！すごい！
Joseはポルトガル人で冬はスペインでスキーの先生してるらしい。
山に登る人はやっぱり変人が多い。でも、愛すべき善人が多い。2人に出会えてよかった！
そして、何より私たちを引っ張っていってくれたイリネオに感謝！
次のコンドリリもよろしくお願いします！
そして2日連続ワイナポトシ登頂ガンバ！（ほんまに信じられん。）
てな感じで、無事にHuayna Potosi登頂に成功することができた。
チャチャニのリベンジ成功！
ワイナポトシは結構初心者でも登ってるけど、こんなしんどい山だとは思わなかった。
本当に人生しんどいことランキングベスト3に余裕でランクインすると思う。
日本ではできないような登山が出来て、こんなしんどい思いができてよかった。
これからの人生でこの苦しみは絶対に役に立つ。
素晴らしい山に出会えて本当によかった。
