San Carlos de Bariloche〜trekkingその二:bella vista y cerro Goye〜
昨日までの疲れは吹っ飛んでいた。
気になるのはお尻の穴(ズボンに空いた穴)と臭くなった服。
今日もガンバ!やでー!
行動食を買って10時頃出発!
うーん、いい朝!
トレイルヘッドは昨日下山してきた途中の分岐のとこ。
この時点で11時半。なかなか、予定通り。
トレイルは何となく但馬の山に似た感じで親近感が湧いた。
緑が多い。
違うものといえば、シャオシャオ。こいつら、、、可愛いな!
そして、序盤からずっと急登が続く。
まるで燕岳のよう。
そりゃ、レベルはdificultです。
だけど、そんなの関係なしにずっとしゃべり続けてた。
たかし君とあきちゃんとはどんだけ一緒にいても時間が足りない気がする。
死ぬまでに時間足りるかなあ〜それだけが今の不安。ちょっと大袈裟?
2時間近く登っただろうか。アブと闘いながら。
やっと空が開けた!
わー!すごい!岩がいわいわしてる!
そりゃ登りに行きますよね!
バリローチェの街の方までしっかり見えた。
『ひかる君はちゃんと起きて街に帰れたかな〜』とか話しながら。
もうすぐ頂上?の前に雪があったら遊んでしまいますよね!
いやー、楽しい。何してもそこには絶景が広がっている。幸せだー!
そんなこんなしながら頂上まで行った。
これがbella vistaか!日本語に訳すと『美しい眺め』。
まさにその通り!この山がそこまでメジャーじゃないのが不思議なくらい。
ふと空を見たら太陽の周りに虹ができている。その周りにコンドルが飛んでいる。
すごい、こんな景色を当たり前に見ている今の時間よ、止まれ!
一生居られる景色だった。
でも、まだもう一つ山に登らなきゃなので、コーヒーとお菓子だけ食べて先に進んだ。
昨日登ってきたルートが見えた。
あ、もしかしてあのトゲトゲの岩の横から降りてきたんじゃない?
あ、そーやわ!
えー、あんなとこかー!すごい岩やな〜!
とか話しながらそこらじゅうの山を見てやった。
いい山がいっぱいあるな〜
トゲトゲのフォーク岩(勝手に名前つけた)は山の印象が槍ヶ岳に似てる。遠くから見えるときの存在感。
ここはもしや北アルプス表銀座か。
尾根もいい感じやなあ〜
写真撮る時はやっぱり気取らない方がいいよね!
『あああああ〜持って帰りたい!』
『何を?』
『この景色!』
この先の行程が今回のトレッキングの鍵となる。
cerro Goya までのルートは印がないらしい。もちろん下山も。アバンダンドルートやって!
登る分は印がなくても上に登っていけばそのうち着くけど、下りはそうゆう訳にはいかない。
とりあえず、cerro Goyaの山頂を目指して歩いた。
途中一回迷子になりかけたけど、何とか切り抜けた。ほっ
そんなこんなで登ってたらcerro Goyaに着いた、ケルンが見える!
時間はちょうど5時くらいだっただろうか。
bella vista から見ると穏やかに見えたが、実は結構岩な感じのかっこいい山だった。
Goyaの方が好きかも。
そしてこの景色!さっきよりも湖が広く全部見える気がする!
もー、ほんまに何なん!幸せすぎるで!
また、ここでもコーヒー飲んで一休み。このひと時が永遠に続けばいい、といつも思う。
ゆっくりして、ここからが問題です、さぁがんばろ!
出発してすぐに問題が発生した。
ずっと確認してきてたたかし君とあきちゃんの携帯のGPSが反応しない。
この為に地図調べてGPSも確認してきたのに!(たかし君とあきちゃんが。)
一回途中まで降りたけど、やっぱりここじゃない、、、ってなって山頂まで戻った。
下山開始から既に45分近く経っていた。
私は今まで遭難するような山登ったことないし、2人に迷惑かからないようについて行くことにした。
地図とGPSの現在地と方位磁石と、考えてもよく分からないから結局さっき降りたところを降りることにした。
道のように見える道じゃない道がずっと続いた。果たして道はあるのだろうか。これは道なのだろうか。ずっとそんなことを考えていた。
ガサガサ!、、、モー!
牛の群れがいた。この道はもしや牛の道?そこらじゅうにうんこもある。
道みたいな道をしばらく下って行くと広場があった。
でも、人気はない。これはきっと牛の集会場だ。
そこから道みたいな道を探して歩くが、すぐに藪に入り行き止まりになる。
とりあえず、2人について行った。しばらく歩くとまた広場があった。
…ん?ここ見たことある!
そう、さっきの広場だった。狐につままれた気分だった。
これはいわゆる遭難ってやつ?うーん、私にはどうしたらいいか分かりません、、、
2人について行くしかなかった。途中あきちゃんが鳩の目になってる(らしい)私を心配して何度か声をかけてくれた。
大丈夫なんやけど、、、大丈夫かなあ?
『ま、遭難したとしてもテントも食料もあるし大丈夫やな!』
とか言ってはいたものの、不安だった。
それに、帰ってひかる君も一緒に4人で打ち上げしよう!って言ってたから、必ずダウンタウンまで帰りたかった。
草や木が体に当たるのも、牛のうんこ踏むのも気にせず3人は突き進んだ。
歩き回って約2時間?やっとトレイルらしきものを発見した!
これはどう見ても人が歩いた跡!あ〜よかった〜!
時間は20時頃だった。そこからはスイスイ進んだ。
誰だろう、帰りが不安だったんだろうか。ビニール袋を小さく切って木に結んで目印にしてあった。助かる。
安心感と共に私の緊張が一気にほぐれた。
さっきまでは何も喋れなかったけど、喋れるようになった。笑
写真も一枚と撮れなかったけど撮れるようになった。笑
でも、遭難って意外に楽しかった。(レベルによると思うけど)
何よりも、助かったのがこっちの日の入りは21時とか22時くらいということ。
暗くなりつつはあったもののヘッドライトなくても歩けた。
あとの問題はダウンタウンまでのバスがあるかどうかということだ。
コロニアスイソという街に出た。21時頃。
こじんまりとしていて、ビール工場が沢山あった。
道ですれ違った(唯一の)おじさんに聞いてみるとバスはある、22時半くらいだ、ということだった。
時間があるから、ちょうどレストランがあったのでご飯を食べて帰ることにした。
久しぶりのトゥルチャ(マス)!魚嬉しい!
ほっぺたが落ちるほど美味しかった!
ビールを売っていたので、ひかる君へのお土産に買って帰った。
バスも無事に来た。帰れる。
足が最強に痛かったので、バスの中で靴を脱いだ。
いい加減穴があきまくって何度も何度も自分で縫って直した靴下、修復不可能なほどにつま先もカカトも破れていた。こりゃ痛いわ。
お尻の穴はもちろん拡大している。下にヒートテック履いててよかった。パンツは守られた。
そして、三日間履き続けただけあって靴下はなかなか発酵が進んでる。
まぁ、気にせず脱いだ。
気付いたら寝ていた。そしてホステルの近くまで着いていた。
バスを降りると2人に怒られた。
というのも、足が臭すぎて2人の睡眠を妨げていたらしかったからだ。
Perdon!笑
宿に着いたのは23時半頃。
すぐにひかる君に連絡した。
レセプションのお姉さんにHIKARUっている?って聞いたけど、リストに名前がないからいない、って言われる。
その後部屋に行き、シャワーを浴び、くっさい靴を隔離させた。正しくは隔離させられた?
その後も何度かひかる君に連絡したが連絡がつかなかった。
仕方ないから3人で宴会を始めた。
山の話。大屋の話。人生の話。世界の話。旅の話。…
どんだけ話してもネタは尽きない。
気付いたらまた4時を回っていた。
私は気付いたら寝ていた。
次の日は片付けやバスチケットを取りに行った。
2人にこっそりちょっと早めのクリスマスプレゼントも買った。
その日の夜も宴会だった。
大事にするよ。
また、気付けば4時過ぎてた。
明日は6時半には宿を出るけど大丈夫かな?笑
起きれた。
そしてついに2人とお別れした。
1週間ほど一緒にいたのに1週間もいた気がしなかった。楽しすぎた。
2人はリオガジェゴスという街に行った。私はエルチャルテンに向かった。
長い間ほんまにありがとう!次は大屋やな!