12/20〜21 cerro Torre(3102m) y Fitz Roy(3405m)

テントをトノ君に貸してたから帰ってくるのを待った。
cerro Torreの最寄のテン場De Agostiniはコースタイム3時間やから全然焦らなくていいんやけど、早く行きたすぎて待ち時間が何とも長かった。(トノ君焦らせてたらごめん)
昼前にトノ君帰ってきてくれた。
天気予報はバッチリ当たった!晴れてる!
よーし、出発!るんるん♬
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途中で日本人の女の人2人組に出会った。
確かcerro Soloっていう山を指差して『あれがフィッツロイですか?』って聞いてきた。
全然違うのに、やっぱり興味ない人からしたら山って同じに見えるんかな?ちょっと残念。
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すれ違う人は気持ち悪かったかもしれない、私がニヤニヤしすぎてて。
でも、みんな笑顔で『Hola!』って返事してくれてみんなもニヤニヤやったからここはそうゆう山なんでしょう。
とりあえず、長い間会えなかった彼氏に会う気分、またはアイドルに会いに行く気分、そんな感じでるんるんやばかった。
テン場は思いの外早く着いた。2時間くらい。
途中でめっちゃ愛想のいいrangerさん(名前忘れちゃった)に会って、片言のスペイン語(まほ)と片言の英語(rangerさん)でセロトーレいいよね!明日の朝はいっぱい写真撮るんでしょ〜?楽しんできてね〜!って別れた。
テント張って、暇やったからlaguna Torreのミラドールまで行った。
cerro Torreは残念ながら雲の中。そりゃ、アイドルはそんなに簡単に会えないよね。
大丈夫、どんだけでも粘るから!
ミラドールまで行くとcerro Torreの裾にあるglaciar Grande(訳すと大きい氷河。そのまま。笑)がすっごく近く、より青く見えた。
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おにぎり食べてゆっくりしようと思ったらめっちゃ雨降ってきたから、飲み込むように詰め込んで小走りで帰った。
テントに戻って19時頃には寝ていた気がする。おやすみ〜

夜中何度も目が覚めた。天気が気になったから。
何度もテントから顔を出してちゃんと星空が出てるか、雲が出てきてないか確認した。(5回以上。)
それくらいワクワクしてた。
だって、cerro Torreやで!『Patagoniaの彼方へ』の舞台の!
疑惑の山、cerro Torreやで!興奮するでしょう。
うちはFitz Royよりもcerro Torreの方が楽しみやったから尚更!
4時半くらいに起きてテン場から15分ほどの湖の湖畔まで行った。
見える。見えるよ、見える!cerro Torreの全貌が丸見え!
空にはまだ星が輝いていた。誰もいない。
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風が強すぎて、三脚もないし、写真撮るのめっちゃ苦労した。
ほぼ同じ写真ばっかやけどシャッター切りまくった。撮らずにはいられなかった。
ファインダー通さずもちゃんと見た。(いや、見れてたかな?)寒い。でも、そんなんどうでもよかった。
だって、cerro Torreがそこにおるんやもん!
すごい、すごすぎる!昨日の夕方は真っ白やったのに、全部ない!
次第に空が明るくなってきた。
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後ろを見ると空が赤らみ始めていた。
ふと前に目をやると、cerro Torreも赤くなってきている。
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秒刻みで色が変わっていく。すごい、本当にすごすぎる!
数分の出来事だった。全部赤く染まったらまたグレイの岩の色に戻った。
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一瞬の贅沢。他の何にも変えられない贅沢な時間だった。
気付いたら人が増えていた。
テントに戻ってゆっくりしようと、ふと地図に目をやった。
お…何か面白そうなルートがある…!
昨日もほとんど歩いてないし、全然歩き足らんかったし、標高差1000弱ならいいくらい。
ただ目印ないからガイドと一緒に行くのを推奨するって書いてあるけど、ルート簡単そうやしまぁ大丈夫でしょう。
上からcerro Torre見えるんちゃうん?!
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よし、そこに行こう!という事ですぐに片付けを済ませ、もう一度太陽に照らされたcerro Torreにしっかりお礼を言ってからそこを去った。
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途中後ろを振り返るとcerro Torreはもう雲の中に入りかけていた。
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そうか、ほんまに朝だけなんやな。
見れて本当に本当によかった。

そして、見つけたルートを登り始めた。
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cerro Torreは見えんでも展望はいいでしょう。
そこが正しいルートではないことは明らかだったけど、道はどこにも無かった。
尾根沿いを登り続けた。
砂利道で足は滑るし、バリローチェからここ最近歩きすぎでちょっと足も痛かった。
でも、ケルンらしきものも見えたし古そうだけど足跡もいくつか残っている。
ひたすら登り続けた。想像以上に急登だった。
ほぼ砂利道、ガレ場で遮るものがないから展望はすごく良かった。
一昨日見ていた湖もバッチリ見えたし、麓にある湖も、街も、遠くの山まで。
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気付けばすごい高いところまで来た。
どこが最終目的地かイマイチわからなかったから、『とりあえず次の平らなとこまで』を5回くらい繰り返した時、突如目の前に大きな一枚岩が現れた。
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えっ?
一瞬意味がわからなかった。
えーっ!Fitz Royやん!
不意打ちにも程がある。でも、こんな幸せな不意打ちは今までに無かった。
そこから更に行けそうなところまで進んでいった。
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近い、近すぎる。すごすぎるよ〜!
涙が出てきそうだった。
誰もいないこんなところでまた独り占め。こんな幸せでいいのかってくらい。
雲に隠れたり出たりするこの大きな岩山を見てたら気付いたら30分くらい寝ていた。
帰りたくない気持ちを押し殺して下山した。こんなに登ってたのか。下山が意外と長い。
そして、そのまま一気に街まで帰った。
cerro Torreは雲の中でした。
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宿に帰ってトノ君に今日の報告したら、僕も朝日見たいっす、とのことだったので、天気は良くなさそうやったけどとりあえず行こうということになった。
明日は4時起き。10時には寝た。

そして、次の日。
トノ君朝強い。チャっと起きてた。
天気悪かったけど、せっかく起きたし散歩がてら近くのcondorっていうコンドルが見れるそのままの名前の展望台まで行った。
寒すぎて風も強くて、トノ君風邪気味やったから長居できず、日の出の時間くらいにおりた。(雲のせいで朝日は見れないと思ったから)
ん?パッと後ろを振り返ったら霧が真っ赤に染まっていた!
あ、今やったんや!もうちょいやったんや〜
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前を見たら虹が出てた!すごい!
空にはコンドルみたいな鳥が飛んでいた。
朝日はキレイに見れなかったけど、一気にこんなに見れてうちらは幸せだ。
2人で満足して宿に戻った。
そして、その後彼はヒッチハイクでエルカラファテへ、私は山へ再び行った。