パイネ国立公園 トレッキング②
◆12月31日
トレッキング3日目。2015年最後の1日。
今日も申し分ない天気!気持ちいい~
今日の最終目的地はBritanico。ここは360度パノラマということですごく楽しみだった。
トレッキング開始してCuernosのキャンプ場からは一部しか見えていなかったPaine Grandeが姿を現し始めた!
ここパイネ国立公園の山の中では最高峰。
かっこいい!Cuernosもよかったけど、うちはGrandeの方が好きかもしれん!
(2人はCuernosの個性的な感じの方が好きっていってた)
Paine Grandeを一望できるミラドールに来た時、日本は新年を迎えた。
その時私たちはGrandeの氷河が崩れ落ちるのをただただ見ていた。
次はどんな大きな氷河が落ちるのか、全神経を研ぎ澄ましていた。
雷のような大音量とともに滝のように氷が落ちていく様子は圧巻だった。
いつものお正月ならこたつに入って年越しそばでも食べている頃。何だか変な感じがした。
Paine Grandeは少しAconcaguaに似た山に思えた。距離が近い分こちらの方が大きく見えた気もした。
何時間でもいれそうだったけど、Britanicoでもゆっくりしたいから先に進んだ。
Britanicoのキャンプ場はあまり公開されてないからか、私たちを含め3グループしかいなかった。
いいとこ!虫はめっちゃ多かったけど。
ミラドールはそっから15分くらい。急いでテントを張った。
どこ見ても全部絶景!見るところがありすぎてどこ見て座るかめっちゃ悩んだ。
裸足になって岩の上に寝転んで山達を見つめてた。こんな幸せな年末ってある?
2時間くらいそこにいた。
ゆうま君はぐっすり寝てた。
ひかる君と2015年の反省、2016年の目標について話したりした。
2015年は変化の一年やったな~、自分なりには今しかできないことを頑張ってこれたはず。常に前を向けていたはず。
2016年はきっと仕事な一年になりそう。またゼロからのスタートだからね。
頑張りたいこともいっぱいあるし、2016年もいつもキラキラしていたいな!
ひかる君、ゆうま君も復学ガンバやで!
そして、一旦キャンプ場に戻り食料を調達してから日が暮れるまでミラドールで過ごした。
◆1月1日
Happy New Year!
0時0分はPatagoniaの星を見ていた。流れ星も何個も見れた!
早朝、朝焼けを見に寝袋を持ってミラドールへ。
着くと夜中のうちに写真を撮りに行ってたゆうま君が既にそこにいた。
空は赤らみ始めていた。少しずつ色の変わっていく山肌を見ながら新年の朝を優雅に過ごした。
こんな良いものを見れるなんて2016年もきっと良い一年になる!
2人にお年玉(行動食のナッツ)を渡して今日も出発!
ひかる君お気に入りスタイルらしい。笑
この日は新年早々色々問題があったけど、それを除くとかなり良い一日だった。
湖面にくっきり映るクエルノスが見れたり、ウサギが交尾するのを見て春を感じれたり、その辺に生えてる木の実が美味しくて食べ歩きしたり、湖が青すぎたり、『the 地形』な谷があったり、今までと違うしっとりした森を歩けたり、Grey湖とGrey氷河に圧倒されたり、、、
そんなことをしてると今日のキャンプ場に着いた。
着いたらゆうま君がくっさい足のマッサージしてくれた!
今日は25キロ近く歩いたからほんまに気持ちよすぎた。明日も頑張れる。
芝生でゴロゴロして、夕食の準備をした。元旦だからちょっと良いものを食べよか!
とりあえずビール!うますぎる~!
日本でビールほとんど飲まんけど、Patagonia来てからAustralってゆうビールが美味しすぎてめっちゃ飲んでる。
ご飯は炊き込みごはんとクリスマスに食べたPPPs!笑(PPPs=pure de papas ジャガイモのピュレ;マッシュドポテト的な)
トレッキング中のPPPsの使い道にかなり困ってたけど、ここでPPPsの有用性について実験した結果、かなり行けることが判明した!めっちゃ美味しいやん!さっきまで不良在庫とか言ってたのに。笑
大概お腹いっぱいやったのに調子に乗りすぎて一袋空けてしまった。(6人分くらい?)
隣に座ってたチリ人の地学部の学生、パオリーナ達と楽しく話しながら元旦の晩餐が終わった。
いい1日!
◆1月2日
出発前の天気予報では2日から終わるまでは崩れる予定だった。
だから、今日は雨に打たれる覚悟で出発した。
小雨の降るみずみずしい森を抜けて進んだ。途中何度か氷河を見下ろせる空の開けている場所に出た。
風が強すぎて強烈に寒い。
吊り橋も渡った。高すぎてスリルがありすぎてわくわくした!楽しい〜!
落ちそうで落ちない吊り橋の板の隙間。よいな〜!
そんなことしてたら空が、、、青い?!
気付いたら雨も止んでた!こんなことある??!!
『いつもありがとうございます。どうか歩いている時は大雨だけは降らせないでください』って歩いてるときずっと天気の神様にお願いしてたから?笑
相変わらず強風ではあったけど青い空に青い氷河を見ることができただけで、もう本当に幸せ!本当にありがとうございます!
途中山小屋でお昼ご飯を済ませ、パイネ国立公園の中で1番標高差の大きい峠に向かった。(標高差800mくらい?そんなにきつくはない)
雪の重みで大きく曲がった木がたくさん生えた森が続いた。
そこを抜けるとガレ場が続いた。
Grey氷河が延々と続いているのを上から眺めた。
氷河がかき氷ならうちはメロン味のシロップをかけようかな〜
峠の上まで来て、Grey氷河とお別れをし、反対側の景色を見た。
すごい!カールだ!カールが美しい〜!
写真では全然伝わらないけど、吸い込まれそうなほど広く深いカールが広がっていた。
パイネの裏側の山が嫌という程丸見え!
ひかる君は子供が産まれたら『カール』という名前を付けるらしい。私は『ケルン』かな、迷子になった時に役に立つから。まぁ、つけんと思うけど。笑(相変わらずゆうま君はすたすた先に歩いてた)
そこからの世界は夢のようだった。
岩の下に流れる川。水の音だけが足の下から聞こえてくる。
冬の間、強い風や寒さに耐えていた花が一気に咲いていた。すっごい小さいけど力一杯咲いていた。けなげで可愛い。
川がだんだん大きくなって行く。
高度が下がるにつれて低かった木がだんだん太く大きくなっていた。
よく見ると同じ木。環境に合わせて大きくなっていってるんや。『えらいな、お前ら。頑張って生きろよ』
そんな道が何時間も続いた素敵なルートだった。
たくさん変化があって、春のパタゴニアを全身で感じた。
7泊8日のトレッキングで1番印象に残った日になった。